言うまでもありませんが高齢者は持病や手足の衰えを抱える人が多いため、「レクリエーション」の前に十分なウォーミングアップをすることが必要です。特に、身体を動かす「レクリエーション」の場合は、高齢者が突然身体を動かすことは事故の元になります。
また、頭の体操の様な「レクリエーション」の場合も、始める前にウォーミングアップを行って全員がルールを理解したかどうかを確認すると良いでしょう。
そして、日本の高齢者は反射的に「レクリエーション」への参加を遠慮する場合が多く見られます。それは「レクリエーション」への参加を拒否するという強い意思に基づくものではなく、「結構です」と参加を遠慮する高齢者が多いのです。そこで、高齢者の「レクリエーション」の場合は最低2度の声掛けが必要で、1度目は「結構です」と遠慮している高齢者も2度・3度声を掛けると参加してくれる場合が多いことを忘れてはなりません。
また、高齢者を「レクリエーション」に誘う場合「レクリエーションを楽しみましょう」や「一緒にレクリエーションをやりましょう」と誘うよりも、「参加をお願いします」というお願い口調の方が日本の高齢者は素直に参加してくれます。
更に、グループ内での簡単な役割を引受けて貰うことも、「レクリエーション」に参加して貰うコツと言えます。そして、「レクリエーション」やゲームは参加者の体力や集中力を考慮して、早め早めに切り上げることが肝要です。
高齢者の中には手足の関節痛や病気の後遺症で手足が不自由な人も多く、中には認知症の高齢者も少なくありません。そこで、「レクリエーション」やゲームの内容は参加者の誰もが理解でき無理なく「レクリエーション」やゲームに参加できることが必要ですが、余りに子供染みた「レクリエーション」やゲームは考え物です。認知症の高齢者の人でも、自分は大人だという意識は忘れていないからです。
また、高齢者のプライドや自尊心を傷つける様な「レクリエーション」やゲームも避けなければなりません。
従って、子供の「レクリエーション」やゲームと内容は同じでも道具やデザインや呼び方を変えることが肝要です。そうすれば子供の「レクリエーション」やゲームと内容は同じでも、高齢者に違和感のない「レクリエーション」やゲームにすることができます。