高齢者向けの「レクリエーション」は体力などで提案する内容を変える必要がありますが、比較的、運動機能に不自由の無い高齢者の場合も身体を動かす「レクリエーション」の前に十分なウォーミングアップが必要です。それらのウォーミングアップのための「レクリエーション」を「ウォーミングアップ・レクリエーション」と呼んでいます。
「ウォーミングアップ・レクリエーション」の目的は、身体を動かす前に参加者の緊張感などの心の不安を取り除くことが第一です。従って、「ウォーミングアップ・レクリエーション」を「アイスブレーキング」と呼ぶ場合もあります。
「ウォーミングアップ・レクリエーション」の第一歩は声を出すことです。声を出すことによって身体にスイッチが入る効果がありますし、参加者が皆で同時に声を出すことで参加者相互の連帯が生まれ振れ合いができます。つまり、心が動くから身体が動く訳で、運動機能の自由・不自由に関わらず身体を動かす前には「ウォーミングアップ・レクリエーション」が必要なのです。
「ウォーミングアップ・レクリエーション」には「しりとり」や「クイズ」などの頭の体操系や、「手を叩きましょう」や「ドンバンゲーム」などの音楽を使った体操系の「レクリエーション」があります。
運動機能に少し不自由のある人や体力に自信が無い人向けに、道具を使った簡単な「レクリエーション」があります。道具を使った簡単な「レクリエーション」の中でも最もポピュラーなのは、伝統的な「お手玉」と「新聞紙」を使った「レクリエーション」です。「お手玉」も「新聞紙」も運動機能に少し不自由のある人や体力に自信が無い人でも、負担なく使えるからです。例えば、「お手玉ゲーム」には、「フライパンゲーム」や「牡丹餅送りゲーム」「アイスクリーム送りゲーム」などがあります。
また、「新聞紙」を使ったゲームには、「新聞紙ホッケー」や「新聞紙体操」があります。
「新聞紙体操」は新聞紙を巻いて棒状にし、参加者で掛け声を掛けながら手足を叩き「病気は出て行け」と叫ぶ体操ゲームです。「新聞紙体操」を5分間行うだけで、夏場はうっすらと汗をかくことができます。